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ドイツ・シュピーゲル誌記事から文化財返還問題について考える [拙文自評]

五十嵐 2015a 「ドイツ・シュピーゲル誌記事から文化財返還問題について考える」『韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議年報』第4号:9-10.

昨年12月に配信されたドイツ・シュピーゲル誌の「疑わしい由来、盗まれた遺物を返すように博物館に対して高まる圧力(Dubious Provenance: Pressure Grows for Museums to Return Stolen Objects)」という署名記事を紹介した。
また日本の新聞で紹介されていた「認証ゴールド」(ある基準に従って金を取り扱う企業に認証を与えることで、その金商品が金の生産地での自然環境や労働者に配慮したものであるかどうかを購買者が判断できるようにしたもの)について、あるいは「エシカル」という概念について記した。

『ウイキペディア』では、エシカルコンシューマリズム、エシカルコンシューマー、エシカルジュエリー、エシカルファッション、エシカルヒーロー、エシカルハッカー、エシカルインベストメント、エシカルビューティーの8項目が紹介されているが、これにエシカルミュージアムとエシカルユニバーシティーを付け加えようという提言である。
あるいはエシカルな学問といった概念をも。

当然エシカルな考古学とは何かといったことを考えることになる。
シュピーゲル誌にも登場していたデビッド・ギル氏のブログ「略奪遺物(Looting Matters)」を紹介した。

雑誌『世界』の5月号では、「フェア・ファイナンス・ガイド」として金融機関(銀行)の格付けに関する論文が掲載されていた。三菱UFJ、みずほ、三井住友、りそなといったメガバンクについて、以下の13テーマ・228項目について採点するものである(田辺 有輝2015「銀行の社会性はどうなっているのか?」『世界』第869号:129-137.)
1.気候変動 2.自然環境 3.人権 4.労働 5.兵器産業 6.透明性 7.発電事業 8.食 9.林業 10. 鉱業 11. 石油・ガス 12. 税・汚職 13. ボーナス
CSR(企業の社会的責任)が益々問われるようになっている。

同じように様々な学会組織も横断的なチェック項目が必要である。
1.民主制(会員の意見が反映されているか) 2.透明性(学会運営・財務は公明正大に行われているか) 3.情報公開(対会員、対社会に対して適切な情報提供は行われているか)など。

日本考古学協会のCSRは、何点ぐらいだろうか?
各種委員会の構成メンバーの公開はどうなっただろうか?
昨年度に開催されたという文化財返還問題に関する勉強会の内容はどのように報告されたのだろうか?
奈良大学に寄贈される協会所蔵図書のデジタル化作業はどうなっただろうか?
内閣官房アイヌ総合政策室に提出したという日本考古学協会の意見表明文は会員に示されたのだろうか?
先の総会には出席できなかったので確かめることができないが、おそらく総会に出席した会員にはいずれも示されたのだろう。


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